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(日体大戦で内またを決める山本) 男子第57回の全日本学生優勝大会は6月28、29日の2日間、全国9地区の代表62校が参加して東京・日本武道館で行われ、歴代1位の17度目の優勝を目指した明大は決勝で東海大に1−3で惜敗した。28日の1回戦で桐蔭横浜大に1−1(内容勝ち)と大苦戦した明大は、29日の2回戦は福岡経済大に大勝。3回戦の天理大に2−2(内容勝ち)で競り勝った後の準々決勝は日体大に5−0で快勝した。 準決勝は4連覇を狙った第1シードの国士大と対戦。先制を許したものの、五将の田中貴大(4年、佐賀・鳥栖)が全日本選手権にも出場している萩本貴章に背負い投げで一本勝ち。
(キャプテンの田中が背負い投げで一本勝ち) 中堅の山本宜秀(4年、東京・世田谷学園)も内またで技あり勝ちし、続いた。勝負を決めたのは、副将に起用した西岡和志(3年、広島・崇徳)だ。同じ73`級の白井勇輝から指導2を奪って勝利を決めた。国士大は全日本王者で北京五輪100`超級代表の石井慧をけがで欠いていたが、明大の攻めに徹する執念が勝利を呼び込んだ。 16度目の優勝を果たした01年以来、7年ぶりの決勝進出となった東海大戦も激しい点の取り合いとなった。この試合も先制を許したが、次鋒の山本が得意の内またで一本勝ちした。
(西岡は中盤で組み際に払い巻き込みで有効を奪われる)
(山本が内またを決め、一本勝ち) しかし、リードしていた三将戦で影野裕和(4年、世田谷学園)が優勢負け。大将の松岡禎基(4年、福岡大大濠)は指導2で一旦は試合を逆転。優勝をつかみかけていたが、3分過ぎに払い巻き込みに出たところを小外掛けで返されて一本負けし、目前の頂点を逃した。 東海大は4年ぶり14度目の優勝。上水研一朗監督は、就任1年目での栄冠となった。明大からは山本、田中の2選手が優秀選手に選ばれた。 28日に行われた第17回の女子では5人制は決勝で山梨学院大が東海大を下して2年ぶり2度目の優勝。3人制の決勝は創価大が早大を代表戦で下し、初優勝した。
(ベンチで見守る藤原監督=左=と園田コーチ、明スポ提供) 【藤原監督コメント】 「決勝まで挙がったのは、やってきたことが出来た証拠。だが、そこで7年ぶりの決勝で地に足がついていなかった。最後も大将が指導2で有効のポイントをリードしながら、中途半端な気持ちで掛けた技を返された。山本は調子が良かったが、今ひとつだった選手もいた。上川は1年生としては上出来だ。10中8、9とまでは行かないが6、7部は優勝に手が届いていた。やはりまだ、勝つための力が少し足りない。しかし、ここ3年間学生では負け無しだった国士大を破ったことは大きい。特に主将の田中の一本勝ちがチームに勢いを与えた。あの気迫が今の明治には一番必要。田中のキャプテンシーが光った。あの気迫は必ず秋の体重別(個人、団体)に生きる」 (気迫でチームを引っ張った田中主将、明スポ提供)
【田中主将コメント】 「優勝は逃したが、頂点に届くという手応えは十分感じた。初日の桐蔭横浜大戦でふがいない試合をしてしまったが、その日に選手らで食事をしながら、『気合いを入れ直そう』と話し合った。お陰で最終日は試合が進むたびにチームが一丸となり、まとまりとしては100点に近い出来だったと思う。試合中も全員が自然と声が出た。これで終わったわけではなく、秋にラストチャンスがある。あと4ヶ月。1日、1日を考えてけいこしていき、今度こそ優勝して終わりたい。練習でやってきたことが間違っていなかったと、自信が確信になった」
【3回戦からの記録】
▽3回戦 国士大5−0流通経大 国際武道大5−1東洋大 明大2−2(内容)天理大 日体大4−1国学大 東海大5−0埼玉大 中大3−2福岡大 筑波大5−1同大 山梨学院大2−2(代表戦)日大 ▽準々決勝 国士大3−0国際武道大 明大5−0日体大 東海大6−0中大 筑波大2−1山梨学院大 ▽準決勝 明大3−3(内容)国士大 東海大4−1筑波大 ▽決勝 東海大3−1明大 【優秀選手】 ・石井竜太・吉田優也(以上東海大) ・山本宜秀・田中貴大(以上明大) ・百瀬優(国士大)・川瀬孝司(筑波大) ・菅野達彦(国際武道大)・河添佑(日体大) ・徳冨航(中大)・西田泰悟(山梨学院大) 【歴代優勝回数】 @明 大 16回 A東海大 14回 B国士大 6回 C日 大 5回 D中 大 3回 E拓 大、近 大 各1回
【大黒柱・山本が本領発揮し、6試合全勝】 (決勝でも見事な内またを決めた山本、明スポ提供) 大黒柱の山本が1回戦から決勝までの6試合で一本勝ち4試合を含む全勝。エースの役割を果たした。大苦戦した初戦の桐蔭横浜大ではチームが浮き足立つ中、唯一、落ち着いて絞め技で一本勝ち。2回戦からは得意の内またを武器に対戦相手を次々に投げ飛ばし、他校の選手を圧倒した。それでも本人は「『全部、一本取ってこい』と言われていたので、2試合で優勢勝ちがあった分、点数は70点。優勝も出来なかったし、全然納得出来ない」と話した。入学当初から常に主軸の期待を担ってきたが、最上級生になってようやく本領を発揮した形だ。「学生最後の年。何としても、と気合いが入った」と好調の要因には気持ちの充実を挙げる。その言葉を裏付けるように、実は3回戦の天理大戦で逃げる相手を強引に投げた時に首を負傷したが、痛さは最後まで顔に出さず、その後も切れ味鋭い技を連発。決勝でも見事な内またを決めた。「あくまでも目標は優勝だったので、準優勝でも嬉しくない。残りの学生の試合は個人、団体とも全部勝ちます」。高校時代は同期の国士大・石井慧を上回ると言われた逸材。その視線は学生界の頂点とともに、北京五輪後の国際舞台をもにらんでいる。
【新入生の上川も活躍】
(寝技に強さを見せる上川) 昨年の高校総体重量級王者の上川大樹(1年、崇徳)が5試合に出場。3勝1敗1分けで準優勝に大きく貢献した。とくに3回戦の天理戦では4年生の生駒知也相手に、払い巻き込みで技ありを奪われたところから寝技で逆転。横四方固めで一本勝ちし、このポイントが内容勝ちに結びついた。本人は「最初から最後まで緊張しっぱなしだった。日本武道館で明大の柔道着を着て、身が引き締まった」と初々しいコメント。しかし、優勝を逃したこともあって大喜びとはいなかいよう。「準優勝では満足はしていない。秋の体重別団体は優勝したい。決勝の東海大戦もそうだったが、逃げる相手を取る練習をもっとしていかないと。『1年生で頑張った』と言われるのは今年だけ。次からは必ず一本を取って、チームの力になるようにしていきたい」
【明大の対戦記録】 ▽1回戦 明大1−1(内容)桐蔭横浜大
● 田中 貴大 優 勢 英 剛太郎 ○ 山本 宜秀 送り襟絞め 坂本 正吏 田村 貴成 引き分け 森田 晃弘 影野 裕和 引き分け 出羽 拓馬 清水 龍太 引き分け 又吉 祥元 松岡 禎基 引き分け 佐々木良太
○ 赤迫 佑介 優 勢 大山 徹 ○ 上川 大樹 合わせ技 新宅 一成 ○ 山本 宜秀 内また 鈴木 健太 ○ 田中 貴大 背負い投げ 江口 太造 ○ 影野 裕和 横四方固め 松本 恭明 ○ 清水 龍太 合わせ技 永田 雅一 ○ 松岡 禎基 合わせ技 平田 英人
▽3回戦 明大2−2(内容)天理大
● 西岡 和志 優 勢 斎藤 涼 清水 龍太 引き分け 原田 浩平 ○ 上川 大樹 横四方固め 生駒 知也 ○ 山本 宜秀 優 勢 中島 大勝 田中 貴大 引き分け 近間 陽介 松岡 禎基 引き分け 川野 達也 ● 影野 裕和 優 勢 松宮 広
▽準々決勝 明大5−0日体大
西岡 和志 引き分け 高田 克也 田中 貴大 引き分け 村上 祐二 ○ 山本 宜秀 内また 赤尾 将吾 ○ 上川 大樹 横四方固め 延城 啓和 ○ 影野 裕和 優 勢 中水 大貴 ○ 清水 龍太 上四方固め 月波 貴広 ○ 松岡 禎基 合わせ技 河添 佑
▽準決勝 明大3−3(内容)国士大 ● 清水 龍太 優 勢 百瀬 優 ○ 田中 貴大 一本背負い 萩本 貴章 ○ 山本 宜秀 優 勢 寺島 克興 ● 上川 大樹 優 勢 須藤 紘司 ○ 西岡 和志 優 勢 白井 勇輝 ● 松岡 禎基 優 勢 西潟 健太
▽決勝 明大1−3東海大
● 西岡 和志 優 勢 小出 満 ○ 山本 宜秀 内また 北見 剛 清水 龍太 引き分け 片渕 一真 上川 大樹 引き分け 梅野 武文 ● 影野 裕和 優 勢 吉田 優也 田中 貴大 引き分け 高橋 達矢 ● 松岡 禎基 小外掛け 石井 竜太
(円陣を組み、心を一つにする選手達、明スポ提供) 【明大のベンチ入りメンバー】 ▽4年 田中貴大(佐賀・鳥栖)、影野裕和、山本宜秀、赤迫祐介(以上東京・世田谷学園)、松岡禎基(福岡大大濠)、林田洸己(宮崎・延岡学園) ▽3年 西岡和志(広島・崇徳)、清水龍太(青森山田)、田村貴成(世田谷学園) ▽2年 石沢翔太(國學院栃木)、木下泰成(和歌山・那賀) ▽1年 上川大樹(崇徳)
【女子5人制記録】 ▽準決勝 山梨学院大2−1帝京大 東海大4−0広島大 ▽決勝 山梨学院大1−1(内容)東海大 【女子3人制記録】 ▽準決勝 創価大2−1埼玉大 早大2−1福岡工大 ▽決勝 創価大1−1(代表戦)早大
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