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明治大学柔道部監督挨拶

 

監督 藤原敬生

 08年の新しい年を迎えました。今年は北京五輪があり、柔道界のみならずスポーツ界全体が五輪ムードに包まれています。アテネ五輪で8個の金メダルをとった日本柔道界の活躍の再現を期待してやみません。

 監督就任2年目の目標を「最大の敵である己に勝つ」ということと、「それを克服していく環境作り」にします。

 指導者は足りないところを教えてあげることは出来ますが、自分の弱いところは自分で気がつかないと、最終的には様々なことが身に付いていかないものです。人間はすべて弱いもの。大人も自分の欠点に目を向けたがらないのは同じです。それをまず最初に私たちが理解し、その上で、学生たちにその方針を伝え、意識させ、気付かせるけいこをしないと、結果はついてこない。そんな指導が大事だと考えております。

 07年は個人戦の全日本学生体重別選手権で81`級の花本隆司、73`級では西岡和志(ともに広島・崇徳高出身)と2階級を制することが出来ましたが、団体戦では過去16度の最多優勝を誇る全日本学生優勝大会、遅れて始まった全日本学生体重別優勝大会とも、準決勝まで進んだものの、王座奪回には届きませんでした。現在の学生柔道界は国士館が栄華を極めておりますが、それを打ち破るヒントはつかんだ、と思います。その経験を今年にどう生かすか、を考えながら、学生達と日々の鍛錬の臨む所存です。

 100年の伝統を持つ明大柔道部の根元は、「勝つことへの執念を持ったけいこ」だと思います。それをベースに周囲からは「魂の柔道」という愛称も頂いております。勝利を目指すためには質も大事ですが、やはり量の確立は絶対です。柔道力、パワーアップをするために自主性を重んじながらも、練習量を豊富にし、合宿所での早朝のトレーニングも「天変地異が起きない限り」行おうと思っています。

 柔道界は、「柔道」から「JUDO」への変貌が進んでいます。私事ながら、国際審判員の資格をいただき、数々の国際大会を見てきました。現在の欧州、中央アジアなどは柔道着がタイトで組まさないことに徹しています。きびす返しや片足タックル、低い姿勢での肩車などを多用してくる攻めへの対応は必須です。しかし、それは裏を返せば、日本人に捕まることを恐れている。捕まえてしまえば、しっかりと相手を投げて、抑えることが出来る、ということだと思います。世界で勝つためにも打ち込み、投げ込みをしっかりして「一本の取れる技」を身につけさせたいと考えます。

 昨年から、講道館の月次試合にも学生を積極的に参加させることにしました。「4人抜いて、自信をつけた」という者も、その後のけいこが変わりました。試合経験を積ませるということだけでなく、柔道の総本山である講道館を常に意識した柔道人生を送らせるためにも、どんどん後押しをしたいと思います。

 そして、学生らしさを大事にしていきたいのが私の願いです。駿河台の道場を経て社会へ出て行った先輩達をお手本として欲しい。普段の生活から礼節、謙虚さを忘れずにして、柔道家として心の軸がぶれないようにすることが、すべてを好転させるエネルギーに変わると信じます。

 最後になりますが、大学関係各位、日頃より柔道部を応援してくださる関係者の方々に深い感謝の意を表します。園田、猿渡の両助監督、コーチ陣、関勝治会長をはじめとする明柔会(OB会)らと一体となり、今年も明大柔道部は未来を見据えて前進してまいります。変わらぬ応援を、よろしくお願い致します。